こんにちは。ピタットハウス東大和上北台店の淵川です。
和室には壁の上の部分に柱と柱をつなぐような木材が取り付けられている場合があります。これを長押(なげし)といいます。
その他にも鴨居(かもい)や敷居(しきい)など、和室には独特の化粧材が用いられます。今回は和風建築に見られる化粧材についてご紹介します。
長押 - なげし -
長押(なげし)とは、和風建築において、元々は柱と柱をつなぐ役割があったものです。さらに取り付ける場所や長さによって細分されています。例えば柱の幅に対して8割から9割の幅があるものを本長押、6割から7割の幅があるものが半長押と呼んだり、また入り口の上に取り付けたものを本長押、縁板に接して取り付けられたものを縁長押、切目長押、足元長押などと呼びます。
このように長押は入り口の上や天井回り、柱の下部などさまざまな箇所に取り付けられています。
平安時代には屏風押さえを差し込んで、屏風が倒れるのを防ぐ目的で活用されました。
そして中世以降は、部屋の格付けを表す装飾として用いられてきました。江戸時代には一定の地位にある旗本の住居にだけ認められた、格式高い装飾でした。
そして明治になると庶民の住宅にも広がり、和室の空間を引き締めるアクセントとして用いられるようになりました。
そんな長押は単なる装飾に留まらず、フックやコーナーハンガーを取り付けて、収納やインテリアにも活用できます。100均ショップでも専用のフックを見かけたことがあるのではないでしょうか。
また、洋風建築と和風建築を調和させた、和モダンな戸建てにも取り入れられているアイテムです。長押の下部にレールを設置すれば、ディスプレイや壁面装飾に利用できたり、長押しの裏にLED照明を仕込み、壁面を照らすことで間接照明としても利用できます。
また和風の居室のみならず、玄関に長押を設置して、コートや帽子を掛けておくこともできるでしょう。
最近はシンプルな内装が好まれたり、工費節減のため、長押を取り付けることは少なくなっています。しかし、長押はあと付で設置できますし、ホームセンターなどでは壁に設置するタイプの長押なども販売されていますから、ちょっとした収納として活用してみてはいかがでしょうか?
鴨居 - かもい -
鴨居とは引き戸などの開口部の上部に取り付けられる横材で、襖や障子などの建具を入れる溝が掘られているものです。通常溝は2本掘られ、2枚の建具を交互にスライドさせ、開閉することができます。なお1枚扉の場合は溝が1本だったり、上部から建具を吊るす吊り戸の場合は、レールが組み込まれていることもあります。
なお鴨居とは、家が火事に遭わないようにという願いが込め、水鳥の鴨の名を取ったと言われているます。
ちなみに襖のような引き戸をはめ込む部材を「鴨居」といいますが、開き戸を設置する部材は「上枠」と呼んで区別する場合があります。
敷居 - しきい -
鴨居は襖や障子の上の部分ですが、下の部分は「敷居」と呼びます。通常は鴨居とセットで使用されます。
慣用句でよく使う「敷居が高い」とは、不義理や面倒がある家を訪ねにくい時のことを表しています。建物の入り口の下部の敷居が高いと、大きく足を上げて越えなければならない様子から、このような言葉が生まれました。
近年ではバリアフリーや吊り戸への置き換えのため敷居を撤去したり、段差解消のためにスロープを付けたも増えていますので、敷居が高い所は少なくなっています。
まとめ
本日は長押や鴨居、敷居についてご紹介しました。
マイホームを購入予定の方は、こういった建具の部分にも注目してみてください。
私たちピタットハウス東大和上北台店では、東大和市の一戸建て物件を多数ご紹介しております。
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